京都市立芸術大学芸術資料館
平成26年度陳列室展示記録

 「歴史の贈り物 −芸術資料館収蔵品展−」


 京都市立芸術大学芸術資料館の収蔵品は,本学における教育の歴史の中で様々な機会を得て蓄えられたものです。
 26年度は会期を5回に分けて,学校史の語り部と言える資料の中から主なものを紹介します。
 なお,第3期の展示は当館では初となる,本学の芸術学専攻生による企画展示を予定しています。
 この機会に,先達たちが残した様々な「歴史の贈り物」をご覧いただき,それにより得た感動を未来への新たな贈り物として語り継いでいただければ幸いです。

 
 第1期 「更紗 −インドネシアの蝋染−」
                        平成26年4月15日(火)−5月18日(日)

 世界遺産に登録されているインドネシアの蝋染・バティック。
 当館所蔵のバティックは,昭和42年に京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)教授の佐和隆研を隊長として学内で組織された美術調査隊により,現地で収集されました。
 バティックの他,ペルシャ更紗などの関連資料も展示します。


 【主な展示資料】   花鳥扇文更紗腰衣,龍花文更紗腰巻,
                   斜縞鳳凰蝶文更紗肩掛  ほか



ギャラリートーク
(展示解説)


5月13日(火)
12:10〜12:40

※事前申込不要・無料
 第2期 「模写の系譜 −入江波光と林司馬−」

                          平成26年5月24日(土)−6月29日(日)
 


 京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)一期生である入江波光は,昭和15年に始まった法隆寺金堂壁画模写事業に参加し,京都における模写の第一人者として知られています。入江から模写の指導を受けた林司馬は,入江とともに法隆寺金堂壁画模写事業に参加しました。当館が所蔵する二人の模写資料を紹介します。

 【主な展示資料】  入江波光「十二天像 水天像」・「駿牛図
                  林司馬「細川蓮丸像」
 ほか


ギャラリートーク

6月24日(火)
12:10〜12:40
 第3期 「消えた胸像を追って −幸野楳嶺像と美工の彫刻家たち−」

                          
  平成26年7月5日(土)−8月8日(金)

 戦時中に供出されたため現存しない,彫刻家・北村西望作の本学創立者・幸野楳嶺の銅像。
 この失われた胸像の来歴をとおして,本学の母体である京都府画学校の開校と深く関わる楳嶺その人を紹介し,これまであまり注目されることのなかった京都市立美術工芸学校彫刻科の歴史を回顧します。


 【主な展示資料】 幸野楳嶺「減筆花卉運筆模本」, 大村西崖「大獅子」 ほか

                       フライヤー(pdf)

        
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7月29日(火)
12:10〜12:40
 第4期 「精霊のかたち −パプアニューギニアの絵画と土器−」

                            平成26年9月23日(火)−10月26日(日)
 

 未開美術の宝庫として知られる,パプアニューギニアのセピック川流域。
  昭和44年に本学美術学部教授の満岡忠成を隊長とする美術調査隊が現地で収集した資料約320点を,当館で「ニューギニア民族資料」として所蔵しています。
 これらの資料の中から,日用品である土器と樹皮絵画を中心に展示します。


 【主な展示資料(予定)】 棟飾りかまど, 樹皮絵画 ほか

  
    
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10月21日(火)
12:10〜12:40
 第5期 「写生に学ぶ −日本画と素描−」
                          平成26年11月1日(土)−12月7日(日)


  近代に生まれた京都の日本画は,写生を基礎として開花しました。
  本学の前身である京都市立美術工芸学校・同絵画専門学校では,運筆や臨模などの技術教育とともに写生教育が重視され,当館には多くの写生資料が遺されました。
 両校での写生教育の成果である,明治・大正期の日本画卒業作品と写生資料を紹介します。


 【主な展示資料(予定)】 村上華岳「羆」, 渡辺与平「狐」, 榊原雨村「赤土山」 ほか


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12月2日(火)
12:10〜12:40


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