伊達家から寄付された小合友之助関連資料群。蝋染の染織作品のほか、花鳥や風景をはじめとする様々な主題の素描が遺る。染織資料の現状模写を多数残しており、友之助の研究のようすと当時の教育内容を伝えている。643点にのぼる資料は、作品制作の目的のみならず、絵画にも自由に才をみせる友之助の創作態度をよく保存する資料群である。小合友之助(1898〜1966)の略歴は次のとおり。京都市に生まれる。大正5年(1916)京都市立美術工芸学校図案科卒業。都路華香に絵を学ぶ。同12年(1923)再興日本美術院展に日本画が初入選。昭和2年(1927)彩光会の結成に参加。同4年(1929)頃、京都の龍村織物で図案を制作。同7年(1932)第13回帝展第四部に初入選、同11年(1936)文展監査展で選奨を受け、以後帝展・新文展・日展に出品。同10年(1935)に蒼潤社の創立に加わり、同17年(1942)に母由良荘を結成。同22年(1947)には新匠美術工芸会の結成に3加。同36年(1961)設立された現代工芸美術家協会の委員となる。同24年(1949)京都市立美術専門学校助教授となり、同38年(1963)京都市立美術大学教授を退任した。 |