ごあいさつ

 

 

 芸術資料館の収蔵品は、140年を越える本学の歴史の中で、様々な機会を得て集められてきました。それは本学にとっての語り部ともいえます。
 当館の油彩画を含む洋画コレクションは,本学元教員,卒業生,京都にゆかりのある作家等の作品で構成されています。本展では,特に戦後から現代にかけて制作された作品を中心に展示します。
 昭和20年(1945)の第2次世界大戦終結後,日本の美術はヨーロッパやアメリカの芸術に強く影響を受けながら展開しました。若い世代の作家たちは,自由な創意で大胆な表現を試み,既成の画壇秩序にとらわれない開放的な精神と,従来の美意識にこだわらない柔軟な感覚を持ち,積極的に国際的な美術の流れに関わりました。一方で,戦前から活動していた作家の多くは引き続き制作に励み,再建された美術団体に所属し作品の発表を行いました。
 戦前から積み重ねてきた作風を戦後さらに発展させた作家や,国内外の新しい美術の動きを敏感にとらえて制作に活かした作家等,本展を通して戦後の京都の油彩画表現をお楽しみ下さい。



2021年10月 主催者


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