ごあいさつ

 

 

  芸術資料館の収蔵品は,140年を越える本学の教育の歴史の中で,様々な機会を得て集められてきました。それらは,本学の語り部とも言える貴重な作品,資料で構成されています。現在その総数は,約42,000点,約4,300件にのぼります。しかし当館の収蔵品展だけでは,なかなかそのすべてをご覧いただくのは難しいのが現状です。
 これに対し,当館ではより広く一般の方々に収蔵品をご覧いただけるよう努めてきました。他館の展覧会への出品依頼(学外貸出)に応え,美術書や雑誌,テレビの芸術や歴史番組への画像提供(写真原板貸出)に協力しています。年間で学外貸出は約18件,写真原板貸出は約28件の依頼に対応しています。
 本展では,現在の貸出登録システムに情報が残る平成8年度(1996)から令和2年度(2020)までの25年間において,学外貸出及び写真原板貸出の依頼が多かった収蔵品を紹介します。歴代の本学卒業作品や土佐派絵画資料等の当館以外に収蔵がわずかな作品・資料や,原本の貸出に制限がある模本等は,一定の需要があります。出品された展覧会や掲載図書・雑誌,使用番組等を通して,当館収蔵品の活用の状況を見つめます。
 当館の“にんきもの”は,現在も他館の展覧会に出張中のものもあります。コロナ禍の状況ではありますが,感染対策にご配慮いただき,“にんきもの”の学外での活躍もご覧いただければ幸いです。


2021年6月 主催者


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