ごあいさつ

 

  芸術資料館の収蔵品は,135年を超す本学の歴史の中で,様々な機会を得て集められてきました。それはこの学校にとって歴史の語り部ともいえます。
 本展は,新収蔵品の展示です。平成28年度に新たに収蔵された19件の資料(寄付等15件、卒業作品4件)より、その一部を紹介いたします。今回は、主に考古・漆芸・彫刻の分野に新しい資料を加えることができました。
 考古の分野では、奇しくもお二人の方から南米の古陶器を寄付いただき、造形的にも興味深い資料群を得ることができました。漆芸の分野では本学の同窓生でもある二人の作家の作品をご寄付いただきました。冬木偉沙夫は元本学漆工科教員として多くの学生を育てました。三代三木表悦は、明治から続く漆芸の家を受け継ぐ作家です。彫刻では京都において具象彫刻を育てた山本恪二と、関西の現代彫刻を牽引した作家の一人今村輝久の作品を紹介します。この他、京都府画学校教員による寄合画軸、大正昭和の図案科を指導した千熊章禄資料、恒例となります本学版画研究室の小品集なども併せてご覧ください。
 つくられた時代も場所も越えて当館に集った多彩な作品・資料をお楽しみください。また、ご寄贈いただきました方々には、重ねて厚くお礼を申し上げます。

2017年7月 主催者


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