ごあいさつ
 芸術資料館の収蔵品は、130年を超す本学の教育の歴史の中に、様々な機会を得て集められてきました。それはこの学校にとって歴史の語り部でもあります。
「歴史の贈り物」と名付けたこの展覧会では、五期に分けて収蔵品を紹介します。派手さとは無縁なものもあるでしょう、資料の分野も様々です。しかし、確かに先人から託された思いがここに込められています。これを贈り物と呼ぶことにとまどいはありません。
資料の語る声はかぼそく、聞き取るには努力が必要かもしれません。そして、展覧会を観覧された皆さんが、会場で得られた小さな発見は、ぜひともそれぞれの場所で思い返して、誰かに語り継いでみてください。それがこの繊細な贈り物とそれを伝えた先人に対する敬意なのだと考えます。
今回初めての試みとして、本学学生による企画展示を実施します。学生たちが正面から資料と向き合い、その物語を歴史への新たな贈り物として紡いでくれることになりました。新鮮な視点からの展示にもご期待ください。
皆様どうぞごゆっくりご観覧ください。
2014年4月
主催者


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