ごあいさつ
本年度第2回の収蔵品展は、日本の工芸作品の展示です。藍染による染色作品と呉須で加飾された陶磁作品が、紺青に彩られた会場を構成します。
 染色作品は、昨年度の新収蔵品である内藤英治先生の型染屏風と、日本芸術院会員の中井貞次先生の蝋染屏風を中心に、初公開となる中型標本帖6冊を取り合わせています。この中型標本帖は明治時代に京都市立美術工芸学校の参考品として購入されたもので、下絵と染見本が綴られています。中型は浴衣や布団地にかつてはよく見られたものですが、改めて今見るとその意匠感覚に魅せられます。
 陶磁器作品は染付で人間国宝となった近藤悠三の作品と、奈良安堵町時代の富本憲吉の陶板を中心にして、呉須で加飾された京都の新旧陶磁作品を取り合わせてみました。
 京都は遙か平安時代から、日本の工芸の中心地です。ここに展示された作品を手掛かりに、京都に生まれた本学が歩んだ道のりにも思い寄せていただければうれしく思います。
 皆様どうぞごゆっくりご観覧ください。
2013年7月
主催者


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