林 良
りん りょう
生没年不詳
明代中期の画家。15-16世紀に在世。南海(現広東省広州市)に生まれる。字は以善。弘治年間(1488-1505)工部営繕所丞となり仁智殿に奉職した。その後錦衣衛鎮撫から錦衣衛指揮となった。花鳥画を自在に描き,着色は簡潔にして精彩があった。また,禽鳥,樹石を描く水墨画は南宋院体画の自在で的確に簡略した筆法を継承し,動きがあって力強く,墨色も活き活きとして,草書を見るようであると評された。詩にも明るく,明代院体花鳥画を代表する画家であるとともに,明代水墨写意画派を開いたことで知られる。子の林郊も武英殿に奉職した。
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