楽 左入
らく さにゅう
貞享2年(1685)〜元文4(1739)
千家十職のひとつである茶碗師楽家の六代。京都の大和屋嘉兵衛の次男として生まれる。五代宗入の婿養子となる。初名惣吉。諱は嘉顕という。宝永5年(1708)24歳で六代吉左衛門を襲名。享保13年(1728)剃髪隠居し,表千家六代覚々斎宗左から左字を受けて左入と称した。享保18年(1733)に赤楽,黒楽茶碗200碗の連作を行った。これは「左入二百」と呼ばれて,表千家七代如心斎によって銘がつけられ,左入の作品を代表するものとなっている。光悦写しに定評があるが,長次郎写しなどにも優れ,作域は広い。
 (C)京都市立芸術大学芸術資料館