楽 長入
らく ちょうにゅう
正徳4年(1714)〜明和7年(1770)
千家十職のひとつである茶碗師楽家の七代。六代左入の長男。初名惣吉。諱は栄清槌斎。享保13年(1728)17歳で七代吉左衛門を襲名。宝暦12年(1762)に剃髪隠居し,初代長次郎の長字をとって長入と称した。外連みのない,ゆったりとした大振りな茶碗をつくった。また,茶碗以外に,工芸的な彫塑作品にも才能を示し,楽家が所蔵する《日蓮像》をはじめとして,写実に基づく造形力を生かす,香合や花入れなどを制作している。
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