狩野 永敬
かのう えいけい
寛文2年-元禄15年(1662-1702)
京狩野第三代狩野永納の子として京都に生まれる。通称は縫殿助。仲簡子また幽賞軒と号した。山楽・山雪・永納の跡を受けて第四代京狩野当主となり、貴顕の依頼を受けること多く、華麗な作を遺した。元禄13年(1700)徳川綱吉が建立した関地蔵院本堂の天井に描かれる百七十四枚の天井画は永敬が十年をかけて描いた大作として知られる。また、岩倉実相院には旧大宮御所の東山天皇中宮承秋門院旧殿の一部が享保6年(1721)に移築されており、永敬の画も伝えられている。墓は東山泉涌寺にある。
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