張 洽
ちょう こう
清・康煕57年(1718)~嘉慶4年(1799)
江蘇省呉県(現蘇州市)に生まれる。一説に浙江省の人ともいう。字は月川。別に名は玉川,字は在陽ともいう。号は青篛古漁,白雲渡口漁郎,惺石老人,円光道士。山水を得意とした同郷の画家張宗蒼の甥で,叔父に画を学び,その法を受けて山水を善くしたという。北京でも名を知られたが,禅に深く傾倒し,晩年は南京郊外の棲霞寺の傍らに,小さな仏堂を設けて隠棲。嵩山図を得意とした。その画法を語って,細画は収まりを麁くし,麁画は収まりを細かくするのだといい,また,軟紙には硬い筆を,硬紙には軟らかい筆を用いるのを法とするといった。
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